先日もちょっと書いたけど、
いちファンとして今回の事件についてちょっと書いてみる。

あえて書いておくが、
犯罪に手を染めた人間はちゃんと社会的制裁を受けるべきだと思うし、
芸能界はそういった面において甘いと言わざるをえないと思っている。
(だいたい日本て諸外国と違って薬物中毒者の施設も少ない上、
プログラムもあまり知られていないしね。)
でも、
それをふまえて、何か芸術に秀でた人間が、
(いやまあそうでなくても「人として」自分を取り戻そうとする人間がね)
もう一度立ち上がろうとするときに
(まあそういった意味でのリスタートは1回までだと思うけどね)
「お前犯罪者だろ、一生表に出てくるな」などと言えるほど私もできた人間ではないので
やはり応援したいと思う、というのを前提にあえて書きますよ。
(殺人とか万一の犯罪はもちろんアウトね。)
だってやり直すチャンスがあるからこそ、
そこから這い上がってもう一度輝く人間はやはり素晴らしいと思うから。
あのめっちゃかっこいいミッキーロークも
何度堕ちても最後はちゃんと人としてかっこいいところまで戻って来たしね。

私の小学校の思い出はチャゲアスと共にあると言っても過言ではない。

彼らの音楽は子供時代の私のすべて。
平成生まれのガキどもにはわからんけど、
本当に青春だった。

宿題と勉強さえちゃんとしていたら
テレビは好きなだけ見ていいという我が桜吹雪家。
わたしのよなテレビっ子には天国だった。
だからトレンディドラマ全盛期だった当時、
大人の恋愛なんてまったく知らない子供だった私でも
「101回目のプロポーズ」は毎週欠かさず見ていた。
8歳離れてる兄が買ってきた「SAY YES」の8cmシングルを鬼のように聴きこんだ。

小学6年生の運動会の組体操の音楽はBIG TREEで、
忘れもしない。
BIG TREEに決まった時は、
音楽室の一番後ろの席で思わす歌ってしまったくらい嬉しかった。


当時カセットテープにダビングして最も気に入っていたベスト5は
「なぜに君は帰らない」
「太陽と埃の中で」
「THE TIME」
「OnYourMark」
「Sons&Daughters」
だった。
ASKAの書く歌詞は、とても哲学的でそして文学的。
はっきりした答えを教えてくれない。
そのモヤついた、
でも心地のいい、気持ちの核心をつく歌詞。
西野カナのように「わかりやすい歌詞」なんて存在しない。
特にTHE TIMEのAメロは今でもわからなくて
でもそのフレーズが忘れられない。
入るとはみ出る 小部屋の中で見張りも逃げそうな 音出してパズルのような言葉を並べただけで明日のチャイムを押してた子供のくせに当時1番好きだった俳優が唐沢寿明で
「妹よ」
のシンデレラストーリーにあこがれていたりして。
その主題歌は彼らの「めぐり逢い」だった。
妹よの放送日の翌日がピアノの発表会で、
「なんでめぐり逢いを弾かせてもらえないのか」
と泣いたりもした。

モーニングムーンのものまねするウンナンを見て
CDも買ったし、
(あの歌詞があんなにエロ歌詞だと知ったのは高校のときですよw)
YAHYAHYAHなんて
放課後ラジカセ爆音でかけて
「やーやーやーやーーーやーーやーーやーーーー」て
みんなで熱唱し、
先生にめっちゃ怒られたわ。
(当時つかさはもっぱらサザン派で「エロティカセブン」だったけどw)
耳を澄ませばを見に行って
本編より同時上映の「OnYourMark」のが気に入っちゃって
父さんにもう一回とせがんで映画館へ見に行った。

小学校4年の文化祭のクラスの模擬店のCMを
当時校内テレビ放送でするっていうのがあったんだけど、
グラサンに帽子かぶってギターに見立てたホウキ持って
チャゲアスのものまねで替え歌して出た。
(あたしどんだけ目立つ子だったんだろw)
だから私の子供時代の音楽はすべてチャゲアスなの。
全部。
本当に全部、私の思い出は飛鳥涼が書く繊細で哲学的な歌詞と曲と、
小室センセも絶賛するあの声と共にある。
誰でも手にすることができない絶対的な才能を持ってるのに
なんで覚せい剤と合成麻薬なんかに手を出したのか。
私の眼に映る飛鳥涼は
とてもストイックで真面目だけれど、
誰にでも明るく話しかけるという大物アーティストだった。
極端に言うなら
新曲など、もう書けなくてもよかった。
あの声が出なくても、
2人の声が聞けなくなってもいい。
人間としてやってはいけないことに手を染め、
ファンを絶望させるくらいなら、
もう歌など歌えなくてもいい。
本当に哀しくて悔しい。
ジブリ実験劇場「OnYourMark」は、
最期羽を持つ少女が何かを見つけて飛び立っていく。

この自ら生み出してしまった絶望から
彼もどうか光を見つけてほしい。