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忘却の彼方。

そこは"大人"が座る席だから君にはまだ座る資格がない。

ケルベロスの肖像 ※ネタバレあります。

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ケルベロスの肖像 ※ネタバレあります。

感想ざっくり一言。→
今まで白鳥の決断が間違いだったとは思わない。
999人を救うために1人の薬害に目を瞑るのか。




新薬の許可がおりるのに大変な時間を要すのは私のようなド素人でも知っている。
アメリカではとっくに現場で使われているような薬も
日本で現場に出るのはずっと後だったりする。

1000人中1人の確率で薬害が起きるとすると治験し、安全性を確認するまで許可するの約90年かかるのだそうだ。


今回の話のテーマのひとつは

『薬害』


映画は完全に前作、螺鈿迷宮からの続きで
生き残っていたすみれが
新設されるAiセンターに最新鋭のAi、リヴァイアサンが運び込まれる際に現れるところからスタート。
(原作は前置きがだいぶ長いのです)
そこから厚労省の白鳥の上司がその他9人と別荘の地下室で集団不審死を遂げる。



ざっくりと螺鈿迷宮の感想からすると
白鳥が
『安楽死はあってはならない』
と言っていたけど
私としてはその意見に99%賛成してる。
残りの1%は私自身や身内がその状況になったことがないから。
だから螺鈿迷宮の安楽死をし続けた桜ノ宮家の気持ちは微塵も理解できない。
苦しみから開放するため、
他人の明日を奪う事にやっぱり義はないと思うの。

患者の苦しみを取り除く、
さも素晴らしい理由の影でしていたことはやっぱり
『命を奪うこと』
以外になんでもなかったと思うのですよ。

全てを火の海にして自らの命を断った桜ノ宮家のことも理解できないし、
家族を失った原因を白鳥のせいにして彼を恨むすみれにも理解できない。

私は、いつぞやDMATで言っていた
『それでも明日は新しい薬や治療法が見つかるかもしれない。だから死んだら駄目なんですよ。』
に共感してるからかも。

今回生き残りであるすみれが白鳥に
家族を奪われた復讐をする為に、
Aiセンターセレモニーでひと悶着起こすのだけど、
それが全然理解できないの。
体の火傷後も痛々しく、
北国から乗り込んでお前なにやってんだよって。

結局家族を奪われた原因はおまえたちにあるのであって、
ましてや殺された訳ではなく、
自ら火を放って桜の宮家は死んだわけで。
白鳥の研修医時代の過去までほじくり返し、
被害者遺族を連れて来てまで

おまえはどんだけ阿呆なのかとあきれるばかりでした。


そしてもう一人のキーマンが桐谷さん演じる別宮さんね。
医療系のフリーライター。

またこれが全然共感できない。
彼女の母親が薬害患者のひとりで、その復讐のために今回事件を起こしたわけだが、

いかんせん彼女のやりかたがえげつない。
しまいには病院全部パニックに陥れる

ジャーナリストの端くれなのに、
新薬についての闇をいまいち被害者側としてしか理解していない。
自分は中立の立場だと散々言っておきながら
被害者遺族としての立場でしか物事見てないんだよね。

で、結果病院をパニックにする。


ちゃんちゃらおかしい。
おまえなんなんだよ、ですよ。

すみれもそうだけど、
結局片側からしか物事を見てないんだよね2人とも。
白鳥はえっらい長い肩書で所詮役人などと言われているけど、
彼が言っていることはなんだかんだ正しい(っていうと語弊があるけど)んだよね。
見事な妥協点というか、
ベストではないけど実にベターというか。
役人らしいちゃ役人らしいけど。

医者が災害時最も多くの命を救うために、
トリアージするように、
お役人が決めた選択はやっぱりベストではないけどベターだった、気がするの。
1000人中999人を救えるのなら許可を出す、
そこには大きくお金も動くしいろんな人の思惑もあるけど、
ぜんぶひっくるめてその選択はベストだったと思う。
いつも白鳥は容赦なくいろんな人を斬ってくけど
役人としてできることと、
人としてすべきことと、
ちゃんと理解してるんだよねぇ。
今回も白鳥は流石でした。


それと、桐谷美鈴ちゃんね、
とにかく芝居がヘッタクソ。
棒読みいいとこですよ。
あんなに芝居に違和感あったの、前田敦子さん以来ですw
またいかんのが周囲がみんな演技派だからまぁ目立つ。
あんなに違和感あるのに何ゆえ彼女にこの役をやらせたんだろう。。。。。


今回最もいい感じだったのが、生瀬さんの藤堂さんねw
原作だと「ウルトラスーパーバイザー」←


最初生瀬さんがやるって聞いてしっくりこなかったんだけど
あの胡散臭さ、最高でした。
MOZUだとあんなにクールなのにw

そして最大の目的だった
西島様。
医師にしては筋肉すぎwwwwww

海堂さんの本やっぱり面白いのよね。
映像化してもそれなりに絵になるし。
なにしろご本人が医者だからその分野についてはリアリティがある。
(話としてのつっこみどころは別として)
バチスタシリーズはこれでラストだけど(原作はもう1冊でたけど)
ファンとしては合格点あげたいです。











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プロフィール

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桜吹雪
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41
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女性
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1982/11/30
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法律事務所勤務のただの人。
趣味:
映画、ゲーム、旅行、西島秀俊と岡田准一
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